雪原の転生者
- 90 カリスマ
- 30 ライフ
- 10 コスト
- 8 出撃数
- 73 討伐数
- 360 経験値
- 1400 ゴールド
あの街を訪れたのは、もう随分昔のことだった。白の皇帝は石畳に視線を落とし、かつて一介の旅人として歩いた道を思い出している。隣ではヘルメルクが屋台の匂いに気を取られていた。タルタロスの呪いは皇帝を中心に広がるため、ひとところに留まることは許されない。護衛をつけないという判断にはウルスラが強く反対し、結局、ヘルメルクと帝国代表の忍びが距離を保って同行することになった。 村で皇帝は激しい苦痛に襲われる。そこへ現れたのが、炎に怯える少女イクセリスだった。彼女は、亜神ディアスの妻を奪おうとして永遠の炎に焼かれ続けた亜神の生まれ変わりだと語る。偽物に騙され、炎の車輪に括られたという記憶は、いまも彼女の中で消えてはいない。皇帝の周囲には、彼自身の姿をした怪物が生まれていた。願いを鋳型にして命を生むという呪いは、思いのほか厄介なものらしい。 村の外では黒い泥が噴き出し、獣が凶暴になっていた。巨人族のチレンの知らせを受けて獣を退けた一行は、帝都の状況が分からないまま不安を抱える。魔力通信も届かず、皇帝は帰還を決める。 一方、帝都ではディアナが、自分と同じ剣技を持つ影と対峙していた。影は、平和を望みながら戦わざるを得ない民を見捨てられなかった「ディアナ自身の影」であり、この命ひとつによる闘争の果てに「影の帝国」の民を庇護させると告げて消えた。それは、勝っても負けても影ばかりが利益を得る、宣戦布告だった。