大地の大穴
- 25 カリスマ
- 50 ライフ
- 10 コスト
- 8 出撃数
- 69 討伐数
- 190 経験値
- 500 ゴールド
大地の大穴のそばで、アリアは王子に向かって丁寧に頭を下げた。挨拶が遅れたことを詫びる声は、井戸の底から届くように静かだった。彼女はアンナの命を受け、今回の「竜人の侵攻」における防衛戦の補佐を務めるという。そして、まず竜人について話し始めた。 伝承によれば、竜人はかつての千年戦争で魔物の軍勢として戦った。魔物が敗れたのち、わずかな生き残りは地底深くに身を潜めていたらしい。魔物の復活に呼応して地上に現れたのは、ほぼ間違いないとアリアは言う。竜人は長く生きるが子を生す力は弱く、その数は多くない。人数で言えばこちらが有利だ。けれど一体ずつの力は人間の比ではなく、全身は強固な鱗に覆われている。長く生きた個体は高い知能を持つとも言われている。 数の優位と、個の力の差。その釣り合いの悪さを、誰もが心のどこかで感じ取っていたのかもしれない。アリアは説明を終えると、指示を待つように王子を見つめた。 ここで語られたのは、物語のほんの入り口である。章題には「地底からの侵略」「竜を呼ぶ者」「ドラゴニュート」「大侵攻」の一から三、「竜人の王」、そして「三人の王」と続くが、その中で何が起きたのかは示されていない。ただ、地の底から這い出してくる何かを、人々が息を潜めて待ち受けている。それだけは確かだった。